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Driving Sideways
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カテゴリ:Fiction( 14 )
スリ抜けジニーの告白
月が好き星が好きスリ抜けが好き。人呼んでスリ抜けジニーとは私のこと。スリ抜けこそが私の全て。昼間は国会図書館で司書の仕事をし、夕方から2時間御徒町のキャバクラで働いたあと、ビルの共同トイレでレザースーツに着替え駅チカの駐車場に向かう。バイクはZX14、マルケジーニのマグ鍛ホイールにフロントオーリンズ倒立。ラジアルマウントのブレンボキャリパーにサンスターのディスクのスリ抜け仕様。上野から首都高に乗ってC1を軽く一周してから湾岸で横浜に抜ける。これがいつもの私のルート。

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by melody63 | 2015-11-04 02:16 | Fiction
真昼の月 reprise
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その水色のステーションワゴンが当時のあなたの財産のすべてだった。ワゴンじゃなくてゴルフだったかもしれない。とにかくあなたには持ち物がそれしかなかった。ところどころ赤くさびていて、乗り心地も悪く、サイドミラーも片方しかついていなかった。それでもその車が私の前にやってきて止まり、ドアを開いて中に乗りこみ、タバコ臭いシートに身体を押し付けると、なぜか妙に安心できた。安心が押し寄せてきて私はまるで液体のようにシートに深くしみ込んでいく。そしてその日もルームミラーのなかのあなたと目が合ったけど、あなたが目をそらしたので、ああ今日でわたしたちはおしまいなんだと私は気づく。

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by melody63 | 2013-06-01 00:24 | Fiction
Sometimes I am doll
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あなたの大切なお人形さんなんでしょう?
いつもそばにおいてかわいがりたいんでしょう?
お人形さんにはきれいなお洋服や帽子や靴やおいしいフランス料理が必要なの。
あなたにはそういうものが用意できるの?
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by melody63 | 2012-03-27 02:47 | Fiction
うそつき姫 3
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 そつき姫はうたた寝する先生の寝顔を紙ナプキンに描いてみました。目が覚めてそれを見た先生はとてもうれしそうに笑い、
「すごいよ、才能あるよ」とうそつき姫に言いました。
「微妙に才能あるよ。」そういってナプキンを畳んでポケットにしまい、今晩どうする?と訊きました。
「これから朝まで明日のゼミのレポートを仕上げないといけないんですよ」
「こんなに酒に酔って、大丈夫なの?」
「だって、先生があんなに飲ませるんだもの」うそつき姫はいたずらっぽく微笑みました。
 フロアの女の子が一斉にありがとうございましたと声を上げるなか、うそつき姫はするりと先生に寄り添い、クロークへと向かいました。
 エレベーターのなかでいつものように先生の頬にキスをして、「明日は絶対ね」と言いました。

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by melody63 | 2011-10-18 04:17 | Fiction
うそつき姫 2
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 うそつき姫は考えました。もしかして間違っているのは私の方なのかも。だけど私は人をだましているわけではない。これはただの演出に過ぎない。銀座という街で、本当のことを話している人なんているのかしら。もし私が本当のことを話したところで、誰かを幸せにできるわけではない。本当の私になど価値はない。でも私が上手に嘘をつくことができたら、それを喜んでくれる人がこの街には何人もいるのだ。
 
 成城学園、とお医者様が運転手に向かって言いました。水曜日のアフターは、いつもこのお医者様と決まっていました。車内にはAMラジオが流れていて、静かなのが好きなお医者様は、それを消すように、と運転手に強い口調で言いました。

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by melody63 | 2011-08-21 20:41 | Fiction
うそつき姫
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うそつき姫は銀座のクラブで働いておりました。うそつき姫には何人もの上客が付いていて、それほどサービスがよくない割には、、つまりなかなかやらせてくれない割には、毎晩たくさんの客がやってきてうそつき姫のために大金を落として帰ります。うそつき姫は設定上、司法試験を目指す法学部の学生ということになっていて、いつも持ち歩くゴヤールのトートのなかのクソ重い六法全書は、それ自身が彼女の設定を際立たせる有効な小道具であるとともに、照明を落とした店で、銀座では珍しくない学歴コンプレックスを持つ客とのトークに活用します。他にはクロード・レヴィ=ストロースやミシェル・フーコーといったフランスの懐かしい構造主義のスター達のハードカバーも、彼女のインテリジェンスなオーラを高めるうえで重要な役割を担いました。

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by melody63 | 2011-08-11 00:07 | Fiction
Amazon Wish List
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山間の緩やかな坂道を駆け下りてくる一行があって、いかにも変装といった様相の町娘風の西陣紬に大島帯の美少女が一人、その世話人らしい女性が両脇を固め、少し遅れて陣笠を持つ御家人風。穏やかでない様子は一目で分かるものの、僕は茶屋のオープンカフェに座りiPad2でamazonの欲しいものリストを眺めながらカプチーノを飲んでいる。わらじの紐が切れたのか美少女が声を上げて倒れ込み、姫様、、いや、そのみ様!と侍女の一人が駆け寄る様子も物々しく、姫と呼ばれた美少女はただ苦しげに顔をしかめるばかり。御家人が肩で息をしながら僕の前に膝を付き、お若いの、我ら不心得者に追われておる。そなたも武士ならば助太刀下さらぬか?とその言葉が終わるか終わらぬうちに吹き矢のようなものが視界を横切り御家人風の眉間に突き刺さる。

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by melody63 | 2011-06-25 00:51 | Fiction
祇王寺
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嵯峨野を歩くときは祇王寺に立ち寄ります。
3月の柔らかな日差しの中で、桜のつぼみがほころび始めておりました。

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by melody63 | 2011-04-11 03:36 | Fiction
Love Function
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photo : Leica M8 + Summicron 50mm F2 ASPH.

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by melody63 | 2009-12-04 01:31 | Fiction
Once I Loved
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photo : Leica M8 + Noctilux 50mm F1.0

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by melody63 | 2009-11-29 01:21 | Fiction