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mp3はHiFiの夢を見るか?

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一部のオーディオマニアの間でハイレゾがブームになってるみたいですけど、実のところどうなんでしょう。ソニーやJVCが参入したりで、いよいよハイレゾ本格始動みたいな提灯記事は目にするんだけど、僕の周りでは不思議と導入したという声を聞きません。実際今この国に192kHzものクオリティで再生する価値のある音源がどれほどあるかについてはひとまず置くとして、wavだと3分で200MBもありますよ。確かにそれに見合う情報量はあるのだけれど、そもそもスタジオではなかったことにして封印してきた非圧縮音源をいまさら蔵出し放出というのもどうかと思うんですよね。



僕自身、普段家で聴く音についてはもうほとんどこだわりもなくなっていて、さる筋よりいただいたBowers & WilkinsのA7 * の音に十分すぎるほど満足しており、100GBほどのmp3をiTunesサーバーにいれてWifiで聴いています。デザインはもちろん、お手軽かつ音もいいので、アナログアンプに火をいれることがなくなりました。ときどきしかめ面してmp3が音楽をダメにしたとか言う人がいて驚かさせるのですが、圧縮したくらいでダメになる文化など所詮その程度のもの。大丈夫。音楽はそんなことで死んだりはしません。
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ちなみに僕自身プリキュアのマニアということもあり(^^)、どの筋のマニアも否定するつもりはないんですが、ことオーディオに関してはハイレゾという言葉にはどこか違和感があります。どんなパルスも最後はスピーカーのコーン紙を震わせてはじめて「音」になるという極めてアナログなイベントに収斂するわけで、極めるなら入口から出口までアナログで貫くべき。古くさいと言われても、分厚いレコード盤をおもむろにターンテーブルに載せ、プチプチノイズに心を躍らせる儀式から始めるべきであって、寒い夜は真空管のぬくもりに手をかざして暖をとる。それがマニアのあるべき姿だと思うんですよね。アナログか、そうでなければmp3。これは仏陀の言葉を集めた『ダンマパダ』23章の一節「もしも思慮深く聡明でまじめな生活をしている人を伴侶として共に歩むことができるならば、ともに歩め。それができないならば、愚かな者を道伴れとはするな。国を捨てた国王のように、また林の中の象のように、ひとり歩め」とよく似ている。「噂」のハイレゾなど所詮はストレージを食うだけのノスタルジーに過ぎないと思うんですよね。もちろん音がいいことは確かなので、そういう趣味について否定はしませんが。
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こういうセットも百年くらいすると国宝と呼ばれているかもですね。
by melody63 | 2014-03-12 13:21 | Diary

Isn't It Romantic?


by melody63